硲道夫Pが教育実習に行った

はるさめです。

久々に文章をまとめたい気持ちになったのでまとめます。

私は現在大学生で、理由あって教職を履修しています。

先月からこの間まで母校で教育実習してきました。

教師になるつもりはないのですが、将来に不安を抱えた大学一年生私が「教職を取っておいた方がいいのでは?」と安易に決断し、辞めるタイミングを逃したまま「面倒だけどやると決めてしまったしやるしかないな~」という気持ちのまま履修を続けていました。

夢も希望もなくてすみません。

そんな私が大学2年の冬にとあるコンテンツと出会います。

アイドルマスターSideMです。

理由あってアイドル!というやつです。

よく「新規はBeitで殴ってS.E.Mで仕留めろ!」という言葉を聞きますが、私ももれなく販促でBeitに殴られ、ファーストライブでS.E.Mに仕留められ今現在に至ります。

ファーストライブでの伊東さんのパフォーマンスと硲道夫の性格のギャップにやられてそのまま担当になりました。

硲道夫というキャラクターは元数学教師です。

彼を知れば知るほど様々な魅力に気付きどんどん虜になって言ったのですが、ひとつだけ分からないことがありました。

—硲道夫はなぜ教師を辞めたのか。

硲先生は生徒を導くためにアイドルになることを決意します。

しかし、彼の真面目で熱心で誠実な性格を知れば知るほど、教師を簡単に辞められるような人ではないのでは?と思い始めました。

32歳、教員生活もおそらく10年目くらいで、担任を持っている学級や顧問をしている部活動もあったかもしれません。

雑誌やアニメの中では硲先生は授業に試行錯誤している描写がよく出てきますが、バレンタインでは生徒にチョコレートを貰ったりしているし、きっと慕っていた生徒もいたと思います。

高校の担任は持ち上がりのことが多いですし、もしかしたら卒業まで持つことが出来なかった生徒もいたかもしれません。

教育実習に行ってさらに思いました。

授業には正解がない。

どれだけ準備してどれだけ練習しても、もっと出来たなと、もっとやれたなと思うことがたくさんあります。

きっと教員ってその繰り返しなんだろうなとも思うんですけど、硲先生にはそれを途中で放り投げることが出来たんだろうかと。

でも、実習を終えて何となく思うことがあります。

私は今まで夢を語る時、「○○になりたい」と話していました。

「○○になること」が夢だと。

教師では自分のやりたいことが出来ないだろうと、だから教師という職業を自分の将来の選択肢から外していました。

でも、実習を経験して、その職業に強くこだわらなくても、例え教師になったとしても自分のやりたいことって形は違うかもしれないけど実現できるかもしれないと気付きました。

硲先生にとって教師になる、教師として働くというのは目的ではなく、「生徒を導くため」という目的を達成するための手段のひとつだったのかもしれません。

Jupiterのライブを文化祭で見る前の硲先生にとっては、"教師として生徒を導く"ことが最適解だったけれど、それに行き詰まっていた時にライブを見て"アイドルとして生徒を導く"という別の解を発見した、投げ出したとかそういうことではなく、アプローチを変えたというただそれだけのことなのかもしれないと。

結局、「○○になりたい」ではなく、「○○になって何がしたいのか」を考えなければならないんだなと。

例え自分が最適だと思っていた道が選べなかったとしても、目的が、その先にあるものがブレなければ道はひとつなのかもしれないと思いました。

今まで私は硲先生の人生は教師という長い道があって、その途中でアイドルという全く違う道を見つけたんだと思っていました。

でも、きっとそうじゃなくて。

彼には、生徒たちを導きたいというゴールだけが果てしなく遠くに見えていて、どんなルートで進もうかどうやって進もうか考えながら自分で道を切り開きながらゴールを目指している、そんな感じがしました。

そんな硲先生が作ったユニットだからこそ、それすらも楽しんで、人生何歳からでも遅くない、可能性は無限大なんだと声を大にして言えるのかもしれない。

そんなアイドルに出会えたことがこの上なく幸せです。

これは硲先生に出会って、S.E.Mというユニットに出会って、教育実習に行ったからこそ分かったことだなと思います。

硲道夫先生。

生まれてきてくれて、教師になってくれて、そしてアイドルになってくれてありがとう。